メーカーから新しい竿やリールが発売される気になって仕方がないという経験は、釣り人なら誰しも記憶にあるでしょう。
しかし、魚が餌の付いた針を口にするまでの過程で、重要な仕事をしてくれるのは 竿でもリールでもありません。
比較的安価で購入出来る小物達なんです。
今回はそんな小物の中でも、魚に直接触れる 針 について考えてみましょう。
ウキを使ったフカセ釣り で近場の小磯や堤防からでも狙える メジナを対象 にしたお話しです。
針を選定する基準
私の場合、グレ針の5号 又は 6号 から始める事がほとんどですが、冬場の低水温期など、魚の活性が低い時は 3号や4号 を使うこともあるし、逆に高活性の時は 7号 を試してみる事もあります。
活性が低い時に針を小さくするのは、
「元気がないから小さいエサのほうが食べやすいはず」
と考えるからで、
活性が高い時は、
「元気にエサを食べてるから、目立つエサを真っ先に食べたいはず」
と考えるからに他なりません。
針のサイズを変えるという事は、言うなれば エサの大きさを変えるということでもあります。
針の大きさ = エサの大きさ
と捉えましょう。
針の替え時
ウキは勢いよく消し込むのになかなか針掛かりしない。
よくある事ですが、「活性は高いの?低いの?どっち?」 と悩まされますよね。
こういう場面に出くわしたら、先ず 針を小さく してみましょう。
それでも上手くいかない時は、逆に 針を大きく します。
※この時にサイズだけでなく種類を変えてみることも大切です。
これで解決しない時は、ウキ下の調整や、アワセのタイミングを変えてみましょう。
定期的に確認してほしい事
爪に針先をあててみます。
針が スーッ と滑るようではなかなか魚の口に掛かってくれません。
カツっ! と爪に引っ掛かるものを使うようにしましょう。
種類は多く持ってた方が断然有利。
同じグレ針であっても商品によって形状や重量も違います。
針には軸と呼ばれる箇所がありますが、種類によって太さはまちまちです。
細軸 と 太軸それぞれの特徴を簡単に説明すると。
<細軸>
- コマセと同調する時間を長くすることができる。
- 太軸と比べて刺さりが良い。
<太軸>
- 潮が速い時に仕掛けを馴染ませやすい。
- 魚とのやりとりで針を伸ばされる可能性が低い。(バラシが少ない)
また、その長さにも違いがあり、長軸、短軸 とタイプが分かれます。
<長軸>
- アワセを入れた時の貫通力が強い。(口元に掛けやすい)
- 針を飲まれにくい。
- 重量が大きい
<短軸>
- 軽いのでコマセとの同調時間を長くできる。(自然に流しやすい)
- エサを吸い込みやすい。
- 飲まれやすい為、魚種によってはバラシやすい。
針にはフトコロと呼ばれるところがありますが、ここにも特徴は現れます。
フトコロは広いほど針が掛かりやすい。
基本的に、グレ針はフトコロを広く設計されているのですが、その究極はコレ。
コンセプトが至ってわかりやすい。
これらがわかると、尾長用に開発された針の形状をみて「なるほど!」と理解できますね。
針を飲み込まれても、喉奥に掛かるのではなく、すべって口元に掛かってほしい という意図が込められています。
針それぞれの特徴を頭に入れながら選択すると、釣りの幅が一段とひろがりますね。
結論
魚がエサの付いてる針を食ってくれなければ釣りは成立しない。
食いが渋い時は、食いやすさを優先して 小さくて軽い針 を使ってみる。
せっかく掛かった魚も、バラシたら意味がない。
魚が食ってくれるなら、可能な限り、軸が太くて大きい針 を使った方がいい。
「この針なら絶対釣れる!」 そういったものは存在しません。
その時の状況にあわせて、号数だけでなく、種類を変えていく事が釣果を上げる為には必要です。
「釣り始めはいつもこの針から」 と決めておくと、自分流のローテーションが組みやすいと思います。
よく使う号数だけでも、数種類そろえておきたいですね。
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